忘れない

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スリランカの海岸沿いを走って行くと不思議な光景が見られる。それは、100メータおき位に残る家の跡。海に面していた壁はすべてない。垂直の壁は残っているが崩れ掛けている。屋根はない。多くの雑草で隠れかけているが見過ごすことはない。何百軒、何千軒がこのようにスリランカの南西海岸に並ぶ。

これらは2004年12月26日にスリランカを襲ったボクシングデイ津波の跡。レンガ造りで津波に耐えれず流された。住民も。津波警報システムがなかったため完全に不意打ちされたと言われている。スリランカだけでも35,000人が命を失った。

しかし、今になるとその惨事の蓄積は探しにくい。ホテルや家、スラムも、また海岸沿いに戻っている。2004年の津波に残された壁や基礎を使って造られている家も少なくない。コロンボ発・ゴール行きの電車が波にのまれ1,500人が亡くなった場所には記念像がある。その場所について聞いてみると、地元の人はあんまり行けてない観光スポットのようにしか対応してくれない。やはり、みんな過去は過去に置いておきたいようだ。確かに、瓦礫が撤去され、お店が再建され、観光客も戻って来たなら、わざわざ過去に戻らなくてもいいかも。明るい、津波の恐怖がない未来に向かって行けばいいんじゃないの?

「復興」って何なんだ?悲惨な過去にずっと生きる必要はない。前に進むことは大事。前に進むには「忘れる」ことも必要なのか?

東北大震災の直後、スリランカ代表団が来日し復興支援活動に取り組んだ。スリランカの津波の経験から「同じように苦しんでいる日本のために何か出来ることあるんじゃないか」と言う思いでスリランカを旅立った。彼らは忘れてなかった。彼らは動いた。

今日、日本の私たちは2年前の災害に対してどう動くか?何を忘れて、何を忘れない?僕は東北の「人」を忘れない。20、000人近くの死亡・行方不明者を忘れない。そして2年間復興に向けて全力で頑張っている被災者を忘れない。忘れないことが大事。忘れないで、次の災害時に被災者をいかにも減らすことにつなげる。これが一番の蓄積だ。

今のところ、スリランカの海岸に並ぶ家の跡はそのまま放置されている。理由は単純。家を解体させる権利を持つ、再建の権利を持つ家の持ち主は津波で亡くなったからだ。発生から9年後、津波の跡は残る。津波の影響は忘れられない。

http://peaceboat.jp/relief/reports/srilanka/

http://srilankatravelnotes.com/GALLE/PERALIYA/PeraliyaBuddhaStatue.html

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